Press Release

標題:
サムスン重工業の自動運航システムの中心的な構成要素「SAS-IBS」に対し、技術認証を発行 ~展示会KORMARINE 2025で証書授与式を開催~

2025年10月22日

一般財団法人日本海事協会(ClassNK)は、サムスン重工業が開発を進める自動運航システム「SAS」*1の中心的な構成要素である「SAS-IBS」に対し、技術認証(TQ)*2を発行し、釜山(韓国)で開催されている展示会「KORMARINE 2025」で証書授与式を行いました。

ヒューマンエラー防止や乗組員の負担軽減、人員不足解消などを目的に、自動運航技術の開発、実証実験が活発に行われています。本会は、自動運航技術を含めた新技術の社会実装を支援するため、既存規制の適用が困難な場合にも安全性を評価するための手法を定めた「技術認証ガイドライン」*3を発行しています。

サムスン重工業が開発したSAS(Samsung Autonomous Navigation Assistance System)は、自船および周囲状況を認識し、その結果に基づく衝突および座礁回避のための行動計画ならびにオートパイロットを介した操船機能を含む自動運航システムです。その中心的な構成要素であるSAS-IBSは、周囲の船舶などとの衝突および座礁に至るリスクの分析を通じてそれらを回避するための航路を策定する機能、ならびに運航設計領域*4に基づく警報管理機能を提供するソフトウェアです。

本会は今般SAS-IBSに対して、「技術認証ガイドライン」に基づき審査を実施しました。新規性評価、リスク評価、シミュレーション試験および認証試験を含む安全性評価などを行い、当該ソフトウェアが自動運航を達成するために必要な要素技術が所定の要件を満足していることを確認したことから、技術認証を発行しました。

本会は引き続き先進的な取り組みへの基準提供、技術検証を通じ、自動運航、自律運航技術活用の環境整備に努めてまいります。

以上

サムスン重工業ウェブサイト
https://www.samsungshi.com/En/Default.aspx

*1 関連プレスリリース
「サムスン重工業の自律運航支援システムにAiPを発行」
https://www.classnk.or.jp/hp/ja/hp_pressrelease.aspx?id=12502&layout=1

*2 技術認証(Technology Qualification: TQ)
既存の規制の適用が困難である新規の概念や設計に基づく技術を対象とし、当該技術の新規性に付随するリスクと課題の特定、対応した安全対策の審査を通じ、定められた使用範囲内において信頼性をもって機能することを確認した上で、技術認証を発行する。技術認証は、新技術に対し、既存の規制などで設計された技術と同等の許容可能な安全性が検証されていることを示すものとなる。

*3 関連プレスリリース
「基本設計承認及び一般設計承認に関するガイドライン」、「技術認証ガイドライン」を発行
https://www.classnk.or.jp/hp/ja/hp_pressrelease.aspx?id=7643&layout=1

*4 システムが適切に機能するために設計された運用の範囲

授与式の様子(KORMARINE2025 サムスン重工業ブースにおいて)

Mr. SungAn Choi, CEO/President, Samsung Heavy Industries CO., Ltd
一般財団法人日本海事協会 常務理事 有馬俊朗


SASイメージ(提供:サムスン重工業)




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TEL: 03-5226-2042
E-mail: tsd@classnk.or.jp

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